看板犬目指して奮闘中! 大館市・子ども食堂の「まる」【動画】

  • 2022-11-17
  • 2022-11-17
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 秋田県大館市の「こども食堂まるちゃん」に、赤毛が交じった虎毛の秋田犬「まる」(雌、1歳)がいる。訪れる人たちをもてなす看板犬になるために目下、奮闘中だ。

 食堂は、まるの飼い主、鈴木満里さん(60)が代表を務める市民団体「ボランティアサークルファミリア」が月2回ほど開いている。

地面に寝そべって休むまる

 先月下旬の営業日の夕方、満里さんの夫・誠三さん(60)に連れられたまるが食堂前に現れた。スタッフに体をなでてもらった後は、リラックスした様子で地面にごろりと寝そべった。

 この日は新型コロナウイルス感染防止対策のため、食堂内で食べてもらうのではなく、スタッフが作った弁当を持ち帰ってもらうことにしていた。

食堂に訪れた親子と触れ合うまる(右)

 最初に訪れた子どもは、まるを見て「おっきい犬がいる!」と声を上げた。自分より体の大きい秋田犬に果敢に近づいておやつをあげたり、並んで写真を撮ったり。まるは終始穏やかな様子で、カメラに目線を向けるなどサービス満点だった。

 別の子どもは、まるの大きさに圧倒され親にしがみついていた。

 訪れる親子たちは、それぞれにまるとの触れ合いを楽しんでいるようだった。

 満里さんによると、普段のまるは飽きてくると落ち着きがなくなるという。「今日は最後までちゃんとお出迎えしていてびっくり。取材されているって分かっていたのかも」と笑った。

ボランティアサークルファミリアのスタッフとまる

 サークルが食堂を始めたのは2019年。2年ほどたって、福岡県出身の満里さんは「大館といえば秋田犬。子どもたちを出迎えて癒やしを与える存在になってほしい」と、秋田犬を飼うことにした。

 2021年冬、秋田犬保存会に紹介された市内の家へ行くと、生後2、3カ月のきょうだい犬3匹が雪の上で走り回っていた。満里さんの頭に浮かんだのは「犬は喜び庭駆けまわり」という童謡「雪」のフレーズ。誠三さんが赤毛が交じった虎毛が目立っていたまるを気に入り、譲り受けることにした。

生後2、3カ月ごろのまる
生後2、3カ月ごろのまる

 満里さんがまると散歩に出かけると、その毛色はいつも注目の的。通りかかった人に声をかけられることも多い。トラやライオンの子どもと間違えられたこともあったという。

生後2、3カ月ごろのまる

 満里さんにとって、まるは初めて飼う犬だが「知らないからこそ、不安はそんなになかった」と話す。月に2回ほど展示のため訪れる市観光交流施設「秋田犬の里」のスタッフや、まるの生家から助言をもらっているという。

 おやつをやり過ぎて体重が増えてしまった時は、低脂肪のドッグフードを与えるようにした。「かわいいからついあげたくなってしまうけれど…。共に長生きするためと思って心を鬼にしています」

 散歩中、自転車にほえる癖が出てきた時は、自宅の庭で自転車に慣れる練習を繰り返した。人前に出るようになってからは、人をかんだり、ほえたりしないよう、しつけを徹底している。

食堂の看板犬になるために奮闘しているまる

 満里さんは「まるちゃんを迎えたことで人の輪が広がり、県外出身の私が地域に溶け込むきっかけにもなった。これからも一緒に食堂の活動も頑張っていきたい」と語る。

 もうすぐ冬。「こども食堂まるちゃん」を訪れると、雪の上ではしゃぐまるが出迎えてくれるかも―。

「こども食堂まるちゃん」の開催日などはインスタグラムでチェック!

https://instagram.com/maruchan_kdm.0320?igshid=YmMyMTA2M2Y=

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わんこがつなぐ世界と秋田

モフモフした毛並みに、つぶらな瞳、くるりと丸まった愛らしいしっぽ。たくましい身体を持ち、飼い主に忠実な性格でも知られる秋田犬は、今や世界中の人気者です。海外での飼育頭数は増え続け、本場の秋田では観光振興に生かそうという動きも活発化してきました。秋田魁新報は「秋田犬新聞」と題し、国内外のさまざまな情報を発信していきます。秋田犬を通して世界と秋田をつなぐ―。そんなメディアを目指していきます。

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