長毛種の秋田犬が一堂に会する「わさお大賞」の大阪大会が、大阪府泉大津市で開かれた。24匹がエントリーし、大賞には兵庫県加東市の前田朋也さん(49)が飼う「ぽん汰」(雌、推定9歳)が選ばれた。

会場ではそれぞれの犬が得意技などを披露。観客がお気に入りの犬に投票し、大賞を決めた。
ぽん汰は、10~20センチほどの低いハードルを跳び越える技を披露。ゆっくりと一生懸命はねる姿が観客の心をつかみ、会場から「かわいい」との声が上がった。

9年前に保護犬を迎え入れた前田さん。周囲からも「ぽんやん」の愛称で人気者の愛犬について「かけがえのない存在で、年をとるにつれてますますかわいい。シニア犬らしくのんびりゆっくりと、共に過ごしていけたら」と話した。
わさお大賞は、青森県鰺ケ沢町のイカ焼き店の看板犬で、2020年6月に死んだ「わさお」にちなみ、町で開かれてきた大会。大阪大会は、19年に大賞に選ばれた小次郎(雄、8歳)の飼い主、河野海さん(48)を中心とした有志が21年から開催しており、今年は11月23日に行われた。
河野さんは動物虐待をなくす活動にも力を入れており、会場には独自に制作した啓発ポスターを掲示するなどして呼びかけている。「大会を通じて、動物の命の大切さを改めて考えるきっかけにしてほしい」と語った。