横手市の「弦九郎」 愛らしさにファン多数【動画】

  • 2024-01-18
  • 2024-01-18
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 秋田県横手市赤坂の菅野均さん(48)=会社員=が家族と共に飼っている虎毛の弦九郎(4歳、雄)は、小柄な体格につぶらな瞳が愛くるしい。家族が更新する弦九郎のインスタグラム(@genkuro_the_akita)は、フォロワー1・4万人を数える人気ぶりだ。多くの人を魅了している弦九郎に会いに行った。

豪雪地帯の横手市で暮らす弦九郎。真っ白な雪に虎毛が映える

 豪雪地帯の横手市。取材した1月上旬は例年より降雪が少なかったが、山や田畑は雪に覆われていた。

 菅野さん宅を訪ねると、弦九郎が均さん、妻の真由美さん(50)と一緒に出迎えてくれた。遊んでほしいとでも言いたげな、潤んだ瞳でこちらを見つめてくる。あまりのかわいさに、会ってからほんの数秒で何でも許してしまいたい気持ちになった。

器用に前脚を使っておもちゃで遊ぶ弦九郎

 やがて弦九郎は、ぬいぐるみやボールで遊び始めた。その周りを家族が笑顔で囲む。長女の愛子さん(15)にブラッシングされると、思わず体を預けてうとうと…。長男の正太郎さん(17)、愛子さんが弦九郎とじゃれているのを見るのが、均さんにとって「何よりの幸せ」なのだという。

 玄関に置いてあるベビーバスケットは、インスタグラムにも度々登場しているお気に入りの場所。親戚の子どもたちが代々使ってきたもので、弦九郎にとっては少し小さいが、体を丸めてすっぽりと包まれたようにして眠る。

お気に入りのベビーバスケットで眠る弦九郎。弦九郎にはちょっと小さい?

 こうした日常をインスタグラムで、弦九郎目線で紹介しているのが真由美さんだ。元々は知り合いに近況を伝えようと始めたが、「弦九郎に憧れて虎毛を飼いました」とコメントが届いたり、海外の愛好家から秋田犬の名付け相談を持ちかけられたりと、思いがけない交流も生まれた。

 「いぬがほしい」―。サンタクロースへの手紙に、愛子さんがそう書いているのを均さんが知ったのは10年ほど前のこと。当時はアパート住まいで願いをかなえられず、2019年10月に戸建ての新居に引っ越したのを機に、犬探しを始めた。

 約2カ月後、出会いが訪れる。真由美さんが仕事で秋田ふるさと村(横手市)に行くと、秋田犬の展示イベントがたまたま開かれていた。休憩のたび熱心に犬の様子を眺めていると、関係者の男性から「秋田犬を飼ってみないか」と声をかけられた。

膝の上でくつろぐ弦九郎とじゃれ合う愛子さん

 「秋田犬は何かの免許を持っているような、特別な人しか飼えない」と思っていた真由美さんは驚いたが、男性は近隣の犬舎で生まれた弦九郎を紹介してくれるという。早速、家族にも話し、翌週には見学に向かった。生後3カ月ほどの弦九郎を抱っこしたら、家族全員が「すぐに連れて帰りたくなっちゃいました」(真由美さん)。こうして12月25日、子どもたちへの“クリスマスプレゼント”として弦九郎が家族に加わった。愛子さんはお小遣いで首輪とリードを買い「もう一生、何もいらない!」と大喜びしたという。

 もちろん大変なこともあった。最初の3日間は夜泣きがひどく、一家で睡眠不足になったし、新築のマイホームはあっという間にあちこち、かじられまくり。やんちゃな弦九郎に手を焼いたところに、救いの手を差し伸べてくれたのは、秋田犬を飼っている「師匠」たちだった。

玄関の小窓からひょっこりと顔を出す弦九郎

 毎週のように様子を見に来ては、的確なアドバイスをくれた。勧められた通り、近所の子どもたちに触れ合ってもらい人慣れさせたところ、人懐っこい性格に育った。真由美さんは「新築だし、最初は家中の傷を補修していたけれど、もうやめました。これも弦九郎が元気に生きている証し。あえてそのままにして、残しておきたいと思って」と語る。

雪で体が真っ白になった弦九郎

 そんな弦九郎は今では、菅野家にとって「いない生活は考えられない」存在だ。真由美さんは「飼う大変さよりかわいさが上回る」、均さんは「ずっと健康で長生きしてほしい」と言って目を細めた。

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わんこがつなぐ世界と秋田

モフモフした毛並みに、つぶらな瞳、くるりと丸まった愛らしいしっぽ。たくましい身体を持ち、飼い主に忠実な性格でも知られる秋田犬は、今や世界中の人気者です。海外での飼育頭数は増え続け、本場の秋田では観光振興に生かそうという動きも活発化してきました。秋田魁新報は「秋田犬新聞」と題し、国内外のさまざまな情報を発信していきます。秋田犬を通して世界と秋田をつなぐ―。そんなメディアを目指していきます。

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