秋田県大館市は18日、フランスのパリ日本文化会館で「秋田犬セミナー」を開き、福原淳嗣市長や秋田犬保存会フランス支部の日本人会員が秋田犬の魅力やルーツ、大館などを紹介する。「アフターコロナ」を見据え、訪日観光客の呼び込みなどにつなげたい考えだ。
北前船交流拡大機構などが日本の食と文化の魅力を発信する「北前船交流拡大機構フランス大会」の開催に合わせ、市と秋田犬保存会フランス支部が共催する。
セミナーの現地参加者は60人程度を想定しており、希望者を募っている。当日は同支部会員が秋田犬との暮らしぶりを紹介するほか、福原市長が秋田犬の古里である大館や、来年生誕100年を迎える忠犬ハチ公などをアピールする。
渡仏するのは福原市長、藤原明市議会議長、市職員の計7人。14~21日に滞在し、日本政府観光局の観光セミナー、地域連携研究所(自治体会員会長・福原市長)総会、北前船寄港地フォーラム、日仏自治体首長交流会などにも出席する。
20日には、地域の食文化を楽しむ「ガストロノミーツーリズム」の先進地であるコルマール市の市長を表敬訪問する。大館市は同ツーリズムに温泉を加えた「ONSEN・ガストロノミーウオーキング」に取り組んでいる。
市によると、セミナー開催費、旅費を含めた予算は約900万円。福原市長は6日の定例会見で「秋田犬や曲げわっぱ、(フランスで弁当を販売している大館市の駅弁製造販売会社)花善の鶏めし弁当への反応が楽しみ。しっかり大館を宣伝してくる」と述べた。
一連の行事は北前船交流拡大機構フランス大会に関連して開かれる。県内外の自治体や民間企業などから200人以上が参加し、本県からは佐竹敬久知事らが出席する予定。