長毛の秋田犬が大集結し、魅力を競い合う「わさお大賞」の大阪大会が10月27日、大阪府泉大津市で開かれた。全国各地から21匹がエントリー。埼玉県狭山市の佐藤良則さん(50)、美奈さん(50)夫婦が飼う「はる」(雌、5歳)が大賞に輝いた。
会場では、飼い主と犬がそれぞれの特徴や得意技などをアピール。観客が気に入った犬に投票して賞を決めた。
夫婦によると、はるは胴が短く体重は19キロと、秋田犬にしては小柄な部類に入る。このサイズ感を強調しようと、本番では標準的な体格の弟・雷電丸(1歳)と並んで登場。はるを「“豆かわいい”秋田犬」と紹介した。お手がスローモーションになる様子や、セルフカットで使うバリカンを見せると喜ぶ姿などを披露し、多くの観客の心をつかんだ。
良則さんは「初出場で大賞をいただけて本当にありがたい」、美奈さんは「わさおの“ぶさかわ(不細工だけどかわいい)”に続く“豆かわ”を広めていきたい」と語った。
わさお大賞は元々、青森県鰺ヶ沢町のイカ焼き店の看板犬で、2020年6月に死んだ「わさお」にちなんで同町で行われていたイベント。19年の大賞に輝いた小次郎(雄、7歳)を飼う河野海(つよし)さん(47)ら、有志の呼びかけで21年に大阪大会が始まった。河野さんは「大会を通じて長毛への差別や偏見を減らしていきたい」と話した。