「わさお」のように多くの人に愛される長毛秋田犬は生まれるか?―。長毛秋田犬が一堂に会し、魅力を競い合う「わさお大賞」の大阪大会が今月13日、大阪府泉大津市役所前広場で開かれる。
「わさお大賞」は、青森県鰺ケ沢町のいか焼き店の看板犬わさお(2020年6月他界)にあやかろうと、同町で毎年8月に行われていたコンテスト。20年以降、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止が続いている。大阪大会は、19年の大会で大賞に選ばれた「小次郎」(雄、5歳)を飼う河野海(つよし)さん(45)=自営業=を中心に、長毛秋田犬の魅力を広めようと活動しているグループ「小次郎と愉快な仲間たち」が昨年初めて開催。京都市の「らんらん」が大賞に輝いた。
今年も東北から九州まで各地から計25匹がエントリー。飼い主が愛犬の魅力をアピールし、観客の投票で大賞を決める。「100匹ほどの申し込みがあった。毛色が偏らないよう選抜することも考えたが、公平を期するために先着順で出場する犬を決めた」と河野さん。わさおの世話を長年サポートしてきた「わさおプロジェクト」の工藤健さん(54)は「わさおの名を冠した交流の輪が、途切れることなく続いていくことに驚きと喜びを感じている」と話している。
長毛は秋田犬保存会(本部・大館市)が定める「秋田犬標準」から大きく外れており、愛好者の間で偏見を持たれることも少なくない。河野さんは「昨年は出場する犬だけでなく、合わせて200匹を超す秋田犬が会場を訪れ、長毛、短毛を問わず交流を楽しんでいた。秋田犬に癒やされながら、あらゆる命の大切さを感じてもらいたい」と意気込んでいる。
午前10時開始。観覧無料。