秋田県大館市生まれの秋田犬「忠犬ハチ公」ゆかりの地として知られる東京都渋谷区は、独自のスマートフォン決済アプリ「ハチペイ」を運用している。会計をする時に「ワンワン」というかわいらしい鳴き声が出ることや、利用額の8%相当のポイントを付与するサービスなどが評判だ。
コロナ禍で痛手を受けている地域の商店を支援しようと、昨年11月に運用を始めた。現在、区内の約2500店が加盟している。渋谷区民に限らず誰でも利用可能で、登録者数は7万人を超えた。ふるさと納税の返礼品としてハチペイのポイントを獲得することもできる。
渋谷区では2020、21年にもコロナ経済対策として民間のスマホ決済サービスを利用したキャンペーンを行ったが、付与されるポイントを地元だけに還元することが技術的に不可能だったため、区独自の決済サービス導入を決めた。渋谷にちなんだ分かりやすいネーミングとして「ハチペイ」が選ばれた。
8%のポイント付与(上限は1回につき888円)は3月末までの予定だが、4月以降も利用促進に向けて新たなキャンペーンを企画中だという。区の担当者は「これからも改良を重ね、利用しやすいアプリにしていきたい」と話している。