ハチ公生誕100年、花の首輪かけしのぶ 大館・秋田犬の里で慰霊祭

 忠犬ハチ公の慰霊祭が8日、秋田県大館市のJR大館駅前にある市観光交流施設・秋田犬の里で開かれた。市と渋谷区の関係者ら約60人が出席し、今年が生誕100年となるハチ公をしのんだ。市民有志でつくる「忠犬ハチ公銅像及び秋田犬群像維持会」(富樫安民会長)の主催。

慰霊祭で、花の首輪をハチ公の銅像にかける佐藤さん(手前)と齋藤さん

 ハチ公生家の齋藤良作さん(74)=同市大子内=と大館南小6年の佐藤芽衣さんが、秋田犬の里の入り口付近に立つ銅像に花の首輪をかけ、出席者全員で黙とう。佐藤さんは「これからもみんなの心の中に生きて、愛され続けてください」とハチ公へのメッセージを読み上げた。

 生誕100年の節目を記念し、この日は銅像のライトアップも行った。発光ダイオード(LED)の光で暗がりの中に浮かび上がると、居合わせた人たちは静かに見入ったり、写真を撮ったりしていた。

 ハチ公は1923年11月に大館市に生まれた後、東京帝大(現東大)教授の上野英三郎博士に飼われた。25年5月に上野博士が急逝した後も渋谷駅で帰りを待っていたことで知られ、35年3月8日に駅近くで息を引き取った。

生誕100年を記念し、ライトアップされたハチ公の銅像

 慰霊祭は2017年まで、命日の1カ月後の4月8日に大館・渋谷両駅前でそれぞれ行われていたが、18年からは関係者が双方の慰霊祭に出席できるよう、大館市での開催を1カ月ずらしている。

 市によると、ハチ公の生誕100年を記念した「フェスティバル」が8月に渋谷区、11月には大館市で開かれる予定。

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モフモフした毛並みに、つぶらな瞳、くるりと丸まった愛らしいしっぽ。たくましい身体を持ち、飼い主に忠実な性格でも知られる秋田犬は、今や世界中の人気者です。海外での飼育頭数は増え続け、本場の秋田では観光振興に生かそうという動きも活発化してきました。秋田魁新報は「秋田犬新聞」と題し、国内外のさまざまな情報を発信していきます。秋田犬を通して世界と秋田をつなぐ―。そんなメディアを目指していきます。

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