山形大学が秋田犬型のロボット「ゲルハチロイド」=写真=を開発した。白い体はしっとりと柔らかく、人肌ほどのぬくもりがある。
開発の中心を担った同大学術研究院の小川純准教授(31)=情報科学=は「目や耳が不自由な人でも五感を使って触れ合いを楽しめるようなロボを目指した」と話す。
ロボは高さ50センチ、重さ5キロほど。全身の骨格を3Dプリンターで作り、表面を柔らかいシリコーンで覆っている。内部にはヒーターを仕込んで体温を再現。足の裏には肉球もある。
一番のこだわりは、外観全体の印象を左右する目だ。白目や角膜、虹彩などのバランスに気を付けながら眼球を作った。涙を流すこともでき、アロマオイルを加えると香りも楽しめる。
渋谷のハチ公像の試作品として石こうで作られ、現在はJR鶴岡駅(山形県鶴岡市)に設置されている「鶴岡ハチ公像」をモチーフにした。