モンゴルのダンバダルジャー・バッチジャルガル駐日大使が7日、秋田県大館市の秋田犬関連施設を訪れた。大使によると、日本との交流を促進する上で秋田犬に関心があり、秋田犬への理解を深めるために視察したという。
バッチジャルガル大使の来県は初めて。福原淳嗣市長とも面会した。県から2012年にロシアに贈られた秋田犬の「ゆめ」がプーチン大統領に飼われていることにならい、モンゴルでも要人が秋田犬を飼育できないか模索しているという。
この日は、「秋田犬の里」や秋田犬会館に足を運び、秋田犬を見たり、秋田犬と海外の関わりについて説明を受けたりした。視察を終え、「秋田犬は茶色(赤毛)だけだと思っていたが、黒(虎毛)や白もあると知った。思ったより大きくたくましく、モンゴルの人たちは好きになるだろう」と語った。
モンゴルでは、大相撲・元横綱朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏が、大館市に本部がある秋田犬保存会から2018年に贈られた「マサオ」と翌年贈られた「さくら」を飼育している。2匹の間には今年、子犬が誕生している。
外務省の公式サイトによると、モンゴルの外交方針は、隣国の中国、ロシアとバランスの取れた外交関係を展開しながらも両国に過度に依存せず、「第三の隣国」との関係を発展させることを基本にしているという。中でも、1972年に外交関係を樹立した日本との関係を重視し、さまざまなレベルでの交流を通じて、2国間関係を強化している。
2018年には両国首相が「『戦略的パートナーシップ』のさらなる強化に関する共同声明」を発表している。
バッチジャルガル大使は8日、秋田市の市民俗芸能伝承館「ねぶり流し館」などを訪れ、穂積志秋田市長、佐竹敬久知事と面会する予定。