ロシア版の忠犬ハチ公をテーマにした日ロ共作映画「ハチとパルマの物語」((C)2021パルマと秋田犬製作委員会)の公開アフレコイベントが4日、都内のスタジオで開かれ、出演者でもある秋田県横手市出身のタレント壇蜜さん(40)が、予告編のナレーションに臨んだ。ロシアでは今月公開、日本では5月28日から全国上映される。
イベントでは、90秒の予告編映像に、壇蜜さんが「日本とロシアを結ぶ奇跡の物語」などとせりふを吹き込んだ。司会者との質疑応答では、壇蜜さんが県内ロケの思い出や現場の裏話を披露。「寒い時期だったが、スタッフやエキストラの皆さんの頑張りでスムーズに進んだ」と振り返った。
秋田犬の魅力については「人への信頼が厚く、手足が太くて童顔で、きゅんとする。世界的に人気があるのも分かる」と語り、実家では自身が生まれる前に秋田犬を飼っていたことも明かした。
映画は、モスクワの空港で飼い主に置き去りにされたシェパード犬のパルマが、孤独な少年コーリャと心を通わせていくストーリー。壇蜜さんは「最近は『待つ』のが苦手な人が増えたと思う。すぐ結果を出すことが求められる。映画を見て、待つのも悪くないかも、というのをパルマから学んでほしい」とPRした。
県内ロケは2019年11月~20年1月に大館市で行われた。壇蜜さんは同市の観光施設「秋田犬の里」の館長役、三種町出身の俳優高松潤さん(44)も「秋田犬会館」の館長役で出演している。
日本人出演者は他に渡辺裕之さん、藤田朋子さんら。ロシア側からは、平昌五輪の女子フィギュアスケート金メダリストで、秋田犬マサルを飼うアリーナ・ザギトワさんが特別出演。配給は東京テアトル/平成プロジェクト。