在札幌米国総領事館の総領事の任期を間もなく終えるアンドリュー・リーさん(54)が、在任中の思い出を振り返る動画の中に秋田犬が登場する。近く交流サイト(SNS)で公開される。
同総領事館は秋田県を含む5道県を管轄。リーさんは2019年8月に着任したが、新型コロナウイルス禍の影響で本県に足を運ぶ機会は少なかったという。動画では、本県に敬意を払うために、米国でも人気がある秋田犬と交流するシーンを盛り込むことにした。
撮影は5月下旬、総領事公邸などで行われた。秋田犬保存会北海道道央支部関係者の呼びかけで、道内から6匹が集まった。リーさんはそれぞれの犬とじっくり触れ合った後、一緒に近くの公園まで散歩した。
公園では居合わせた子どもたちに囲まれる場面も。リーさんは「それぞれの犬が利口だったことに感心した。散歩の時は私たちがとても人気者になったような気分を味わった」と振り返る。
仲間に声をかけて犬を集めた澤谷敏子さん(55)=札幌市=は「総領事や関係者に万が一のことが起きないよう、人懐っこく温厚な犬に集まってもらった。秋田犬のことを気に入ってもらえて光栄」と話した。
赤毛の「すず」(2歳、雌)と虎毛の「はな」(3歳、雌)を連れて参加した及川直哉さん(55)=江別市=は「総領事は仕事柄、犬を飼うことは難しいそうだが、動物好きなようだった。秋田犬との触れ合いを楽しんでもらえて良かった」と話していた。
リーさんは月内には札幌を離れる。動画は、新しく赴任する総領事のメッセージを加え、8月にもツイッターとフェイスブックの総領事館公式アカウントで公開する予定。