秋田県大館市などでロケが行われた28日全国公開の日ロ共作映画「ハチとパルマの物語」の完成披露試写会が18日、県内で初めて秋田市のAL☆VEシアターで開かれた。旧ソ連時代の実話を基にしたロシア版忠犬ハチ公の物語。出演者らが両国の親善と共に作品をPRした。
モスクワの国際空港に取り残され、飼い主を待ち続けるシェパード犬「パルマ」と、母を亡くした9歳の少年コーリャとの絆を描く。ロシアでは3月から上映され、公開週末の観客動員数で首位を獲得した。
試写会は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、製作委員会関係者ら約40人に限定。舞台あいさつには、大館を訪れる子役のアナスタシアちゃん(8)や雌の秋田犬さくらが登場した。アナスタシアちゃんは日本語で「みなさん映画を楽しんでください」と会場を和ませた。
試写会に先立ち秋田市の穂積志市長を訪問したミハイル・セルゲーエフ在新潟ロシア総領事は「映画を通じ、両国がさらに親交を深めるのを期待する」と話した。
大館市でのロケは2019年11月と20年1月、市観光交流施設「秋田犬の里」などで行った。タレントの壇蜜さん(横手市出身)が施設の館長役、俳優高松潤さん(三種町出身)が秋田犬会館の館長役で出演。18年平昌五輪の女子フィギュアスケート金メダリストのアリーナ・ザギトワさんは本人役で特別出演した。
県内ではAL☆VEシアターのほか、御成座(大館市)、イオンファミリーシアター能代(能代市)、イオンシネマ大曲(大仙市)でも28日から上映する。