多くの人に愛された「わさお」のようなスター犬が誕生するか? 長毛秋田犬が一堂に会し、魅力を競い合う「わさお大賞」の大阪大会が10月3日、大阪府泉大津市役所前広場で開かれる。
わさおは、青森県鰺ケ沢町でいか焼き店を営む一家に拾われた長毛秋田犬。長毛は秋田犬保存会(本部・大館市)が定める「秋田犬標準」から大きく外れており、愛好者の間で偏見を持たれることも少なくないが、わさおは店の看板犬として、愛くるしい表情で多くの人に愛された。昨年6月に天国へと旅立った。現在、わさおの銅像を鰺ケ沢町に建てようというプロジェクトが進められている。
「わさお大賞」は2015年11月に青森市で初めて開催。17年以降は8月上旬に鰺ケ沢町で行われてきた。これまでに合わせて約60匹の長毛秋田犬が出場。来場者が参加犬の中から好きな犬に投票し、大賞を決めてきた。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止。今年も開催のめどは立っていない。
大阪大会を主催する「小次郎と愉快な仲間たち」は、19年の大会で大賞に輝いた「小次郎」(雄、4歳)を飼う河野海(つよし)さん(44)=自営業=を中心に、長毛秋田犬の魅力を広めようと活動しているグループ。「関西や九州には、長毛秋田犬の飼い主がたくさんいる。青森まで足を運ぶのは大変だけど、近くで大会があれば参加したいという声をよく聞いていた」と、青森の大会実行委員会と相談の上、初の大阪大会開催を決めた。
府内外から23匹がエントリー。河野さんは「コロナ禍で祭りなど色々なことが止まっているが、多くの人々の協力を得ながら感染予防策を万全にして開催することにした。青森の大会関係者など多くの人の背中を押せるイベントにしたい」と話している。
午前11時開始。10時から泉大津市吹奏楽団のミニコンサートも開かれる。観覧無料。雨天の場合、10月10日に延期する。