マサルを育てた大仙市大曲白金町の濱田正巳さん(82)は23日、製作者の招きを受けて「ハチとパルマの物語」の先行上映会に出席した。アリーナ・ザギトワさんの舞台あいさつを感慨深く聞き、「マサルに癒やされ、またとても大事にしてくれている様子が伝わってきた。秋田犬がきっかけとなって来県が実現したことは素晴らしい」と話した。
この日、濱田さんは妻の惠見子さん(78)と、マサルを産んだ花捷(はなしょう)(4歳)と大館市に駆け付けた。新型コロナウイルス感染防止で厳戒態勢が敷かれ、ザギトワさんに花捷を会わせたいとの願いはかなわなかったが、夫妻で舞台あいさつを観覧。英語で「マサルを育てた濱田です」と書いた紙を掲げた。「ザギトワさん、気付いてくれたのでは。本当は会ってマサルのことなどを話したかった」
映画については「秋田犬の優しさと忠実さが表現された感動的な内容。国が違っても動物と人の愛情は共通だと感じた」と感想を語った。
「新型コロナが収束したら、今度はぜひマサルと一緒に秋田に来てくれたら。秋田犬が日ロ友好の懸け橋となり、さらに交流が活発になればうれしい」と願った。