もふもふの毛と愛くるしい表情で人気を博し、昨年6月に死んだ長毛秋田犬「わさお」を顕彰する銅像の除幕式が8日、青森県鰺ケ沢町の観光物産施設「海の駅わんど」で行われた。
銅像は高さ90センチ、幅35センチ、奥行き98センチで、生前のわさおより少し大きい。
制作は、わさおをしのぶ町民有志でつくる「わさおありがとう実行委員会」(杉澤廉晴委員長)が企画。三重県の彫刻家・はしもとみおさんが原型の木像を作り、富山県の黒谷美術が鋳造した。約500万円の費用は寄付や町へのふるさと納税で賄った。
除幕式には青森県議、鰺ケ沢町議など約百人が参加。平田衛町長は「町のヒーローだったわさおが天国に旅立って1年半。思い出の地に、今にも走りだしそうな姿で復活することができた」とあいさつした。
わさおが「看板犬」を務めていたイカ焼き店を営む菊谷忠光さん(57)は「多くの人々を元気にするために、わさおはこの地に現れたと思っている。家族はわさおから多くのものをもらった。これからは皆さんが、このわさお像から元気をもらってほしい」と笑顔を見せた。
杉澤委員長(48)は「私たちも大きな友達をなくして寂しい思いをしていたが、全国の皆さんの協力で、このような立派な像を作ることができた。感謝の気持ちでいっぱいだ」と話していた。