秋田犬保存会(大館市)の第145回本部展が3日、大館市の桂城公園で開かれた。国内外から185匹がエントリーし、国の天然記念物に指定されている秋田犬が容姿の美しさを競った。
審査は、幼犬B(6カ月以上8カ月未満)から成犬A(4歳以上)まで、年齢別6部門の雄雌ごとに行われた。保存会が1938年に定めた「秋田犬標準」を基に、審査員7人が秋田犬らしい特徴が現れているかを1匹ずつチェック。立った姿勢や、毛並み、歯並びの美しさなどを採点した。
犬たちは、審査員の確認が終わるまで前を向いてじっと立つなど、堂々とした振る舞いを見せた。会場には多くの秋田犬ファンが訪れ、審査の様子を取り囲んで見守っていた。
出陳した小﨑慎太郎さん(38)=宮城県大崎市=は「他の犬にほえたり襲いかかったりしないようしつけし、場慣れさせてきた。こうしたマナーの面も含めて、今後も研さんに励みたい」と語った。
家族で見学に訪れた小畑夢想(むそう)君(7)=東京都足立区=は「忠犬ハチ公の映画で秋田犬のことを予習し、賢い犬なんだと分かった。実際に見たら、とてもかわいい」と話した。
本部展は春と秋の2回で、春に本部のある大館市で開催。秋は他の都市で開かれている。
各部門の最優秀は次の通り。(かっこ内の出陳者は敬称略、地名は支部名)
【成犬A】▽雄=飯綱(林正美、千葉県)▽雌=琥吹雪(ズザンナ・ハデ、セントラルヨーロッパ)
【成犬B】▽雄=煌琳(松嶋善久、大阪府)▽雌=聖(水島哲治、北陸)
【壮犬】▽雄=宝岳(石田孝一、熊本県)▽雌=銀乃琴(松永雄太、千葉県)
【若犬】▽雄=哲心(冷水澄夫、大阪府)▽雌=春日(石田孝一、熊本県)
【幼犬A】▽雄=立山(飯田廣行、茨城県)▽雌=紅(仲野秀明、大阪府)
【幼犬B】▽雄=北陽丸(阿部しず子、山形県)▽雌=豪力菖蒲(工藤一也、秋田中央)